トヨタ「ライズ」は街中でよく見かけるようになってきましたね。手頃な価格と使い勝手の良さから、若い世代を中心に人気を集めています。しかし、内装に関しては「ダサい」「安っぽい」「ダイハツっぽい」という厳しい声をよく耳にします。
実は、ライズはダイハツが開発したロッキーのOEM車なのです。
トヨタのエンブレムを付けているものの、中身はダイハツ製。そのため、内装の設計やデザインにダイハツの特徴が色濃く反映されています。例えば、プラスチック素材の多用や、シンプルなデザイン、ファブリックシートの採用などが目立ちます。
とはいえ、エントリーレベルのSUVとしては十分な品質を備えているという意見も少なくありません。実用性も高く、カスタマイズで改善できる余地も残されています。今回は、ライズの内装に関する様々な評価について、詳しく見ていきましょう。
記事のポイント
- トヨタライズの内装がダサいと言われるのなぜ?
- 内装が安っぽいと言われるゆえん
- 赤色のアクセントが嫌
- ダイハツっぽいと言われるのはなぜ?
トヨタライズの内装がダサいと言われるのなぜ?

ライズの内装に対する「ダサい」という評価は、主に4つの要因から生まれています。
- プラスチックパネルの素材が普通すぎる
- シートの素材も一般的
- 使い勝手はいいが特別感がない
- カスタマイズがほとんどできない
1.プラスチックパネルの素材が普通すぎる
コスト削減のためにプラスチック素材が多用されており、特にインパネ周りで目立ちます。
運転席に座ると、目の前に広がるプラスチックパネルが「高級感がない」「普通すぎる」という印象を与えてしまうのです。
2.シートの素材も一般的
全グレードで採用されているファブリック(布)シートは、確かに耐久性や通気性に優れています。
しかし、高級感を求めるユーザーからすれば、レザーシートなどの上質な選択肢がないことは物足りなく感じるでしょう。
3.使い勝手はいいが特別感がない
内装全体は使い勝手もよくシンプルな作りになっているため、特別感がなく普通という印象を与えています。
ステアリングやシフトノブといった、運転時に頻繁に触れる部分でさえ、特別なこだわりを感じさせない仕上がりとなっています。
4.カスタマイズがほとんどできない
カスタマイズの余地が少ないことも、「ダサい」という評価につながっています。
内装のカスタマイズオプションが限られているため、標準仕様では個性を出しにくいのです。
トヨタの他のモデルと比べても、純正アクセサリーの種類は決して多いとは言えません。
ライズは比較的低価格帯のコンパクトSUVとして位置づけられており、コストを抑えることで手の届きやすい価格を実現しているのです。また、シンプルなデザインは、幅広い年齢層や好みのユーザーに受け入れられやすいという利点もあります。
内装が安っぽいと言われるゆえん

「安っぽい」という評価は、内装に使われている素材とその質感に大きく関係しています。
特に目立つのが、ダッシュボードやドアパネルに使用されているプラスチック素材です。触れると硬い印象があり、光の当たり方によっては表面のツヤが気になります。
高級車に使われるような、しっとりとした手触りの素材とは異なり、素材そのものが経済性重視で選ばれていることが一目で分かってしまいます。
センターコンソールやエアコン周りのスイッチ類も、プラスチックの質感が目立ちます。操作感は問題ないものの、押したときの感触や音が「チープ」と感じられることがあります。スイッチの動きにガタつきを感じる部分もあり、耐久性への不安を覚えるユーザーもいるようです。
シートに関しても、全グレードで採用されているファブリック素材は実用的である反面、見た目の高級感には欠けます。
座り心地は悪くないものの、生地の質感や縫製の仕上がりは必要最低限のレベルにとどまっています。シートの厚みも控えめで、長時間の運転では疲れを感じやすいという声も聞かれます。
天井やピラー部分の内装材も、触れると安価な印象を受けます。特に、サンバイザーやアシストグリップなどの付属部品は、軽自動車と同等かそれ以下の質感というケースも。
トヨタブランドの車両としては、やや物足りない仕上がりと言わざるを得ません。
内装色の組み合わせにも課題があります。黒を基調としたインテリアは汚れが目立ちにくい利点がありますが、安価なプラスチック素材と相まって、全体的に暗い印象を与えてしまいます。
明るい色合いを取り入れた内装も用意されていますが、素材の質感が却って目立ってしまうケースもあります。
赤色のアクセントが嫌

ライズの内装デザインで最も議論を呼んでいるのが、赤色のアクセントです。この特徴的なデザイン要素は、特にスポーティグレードで目立っており、評価が大きく分かれています。
- スポーティな印象が裏目に
- シートのステッチが子供っぽい
スポーティな印象が裏目に
エアコン吹き出し口の周り、シフトレバー周辺、ドアトリムなどに配された赤色のアクセントは、スポーティな印象を演出する狙いがあります。しかし、
この赤色使いに対して「派手すぎる」「落ち着かない」という声が多く聞かれます。
特に30代以上のユーザーからは、「大人の車としては相応しくない」という厳しい評価も。
さらに、赤色アクセントは一部のグレードでは標準装備となっており、簡単に変更することができません。
内装の雰囲気を大きく左右する要素だけに、この点を不満に感じるユーザーは少なくありません。
シートのステッチが子供っぽい
シートのステッチ(縫い目)にも赤色が使用されているモデルがあり、これも賛否が分かれるポイントです。確かにスポーティさを演出できますが、「子供っぽい」「チューニングカーのような印象」という声も。落ち着いた雰囲気を好むユーザーにとっては、この赤いステッチが室内の統一感を損ねる要因となってしまいます。
また、メーターパネルの照明にも赤色が取り入れられています。夜間の視認性は確保されていますが、長時間運転すると目が疲れやすいという指摘もあります。他の照明色を選択できないことも、ユーザーの不満につながっています。
これらの赤色アクセントは、もちろんカスタマイズで対応することは可能です。シートカバーを取り付けたり、内装パネルを変更したりすることで、より落ち着いた雰囲気に変えることができます。しかし、そのための追加費用が必要となることは避けられません。
ダイハツっぽいと言われるのはなぜ?

トヨタ「ライズ」の内装が「ダイハツっぽい」と言われる背景には、興味深い開発事情があります。
- ダイハツ「ロッキー」をベースにしている
- 赤のアクセントやシートもダイハツの特徴
- その他のダイハツらしさ
ダイハツ「ロッキー」をベースにしている
実は、ライズはダイハツが主導して開発した「ロッキー」をベースとしています。
つまり、トヨタのバッジは付いているものの、設計思想や内装の基本構造はダイハツそのものなのです。このOEM(相手先ブランド製造)という開発手法により、ダイハツの特徴が色濃く反映されることになりました。
最も特徴的なのが、プラスチック素材の使用方法です。
ダイハツ車では、コストを抑えるためにプラスチック素材を効果的に活用することが一般的です。ライズでもこの考え方が踏襲されており、ダッシュボードやドアパネルには、ダイハツ車でよく見られる素材と質感が採用されています。
また、内装デザインの基本方針もダイハツらしさが目立ちます。機能性を重視したシンプルな構成は、ダイハツ車の特徴そのもの。特に、スイッチ類の配置や形状は、ダイハツ「ロッキー」とほぼ同じデザインが採用されています。
赤のアクセントやシートもダイハツの特徴
赤色のアクセントも、実はダイハツデザインの特徴の一つです。
ダイハツのスポーツモデルでは、内装のアクセントカラーとして赤を使用することが多く、この手法がライズにも引き継がれています。トヨタ車には珍しい、やや派手な印象のこの演出は、まさにダイハツらしさの表れと言えるでしょう。
シートデザインや素材選びにおいても、ダイハツの影響は明確です。
実用性を重視したファブリックシートの採用や、シンプルなシートデザインは、ダイハツ車でよく見られる特徴です。トヨタ車に期待される高級感よりも、実用性や経済性を優先する姿勢が感じられます。
その他のダイハツらしさ
さらに、収納スペースの設計思想にもダイハツの特徴が表れています。
実用的ながらもシンプルな収納スペースの配置は、ダイハツが得意とする軽自動車やコンパクトカーの設計手法そのもの。確かに使いやすいのですが、トヨタ車に期待される上質な仕上がりとは、やや異なる印象を受けます。
ステアリングやシフトノブといった、運転操作に直接関わる部分でも、ダイハツの設計思想が感じられます。
必要十分な機能は備えているものの、素材の質感や操作フィーリングは、トヨタブランドというよりも、ダイハツブランドに近いものとなっています。
このように、ライズの内装は随所にダイハツの特徴が表れています。トヨタブランドの車両としては異質な印象を受けるかもしれませんが、これはOEM車両ならではの特徴と言えるでしょう。
トヨタライズの内装がダサいの総括
この記事のポイントをまとめています。
- トヨタライズの内装がダサいと言われるのなぜ?
- プラスチックパネルの素材が普通すぎる
- シートの素材も一般的
- 使い勝手はいいが特別感がない
- カスタマイズがほとんどできない
- 内装が安っぽいと言われるゆえん
- 赤色のアクセントが嫌
- スポーティな印象が裏目に
- シートのステッチが子供っぽい
- 内装がダイハツっぽいと言われるのはなぜ?
- ダイハツ「ロッキー」をベースにしている
- 赤のアクセントやシートもダイハツの特徴
- その他のダイハツらしさ
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